【中国の現代史まとめ】これだけ覚えれば中国を理解できる!わかりやすく解説

中国は世界2位の経済大国であり、今後の世界情勢を左右する国です。

その中国はどのような建国以来、どういった歴史を歩んできたのでしょうか。

簡単にわかりやすくご説明します。

中華人民共和国の建国

  • 毛沢東が中華人民共和国を建国
  • 国共内戦:日本敗戦後、中国共産党と中国国民党が内戦を起こす
  • 中国国民党は台湾に逃げ込み、中華民国政府は台北を首都にする

1949年に中華人民共和国が毛沢東によって建設されます。

中国大陸では中国共産党と中国国民党で内戦、国共内戦が起こりその戦いに勝利したのが毛沢東率いる中国共産党です。一方で、内戦に敗れた中国国民党は台湾に逃げ込みます。

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また、1949年に内モンゴル自治区、1951年にチベット自治区、1955年にウイグル自治区が設置されます。

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大躍進政策で大飢饉が起こる

  • 大躍進政策:農業と工業の発展を目的にした政策、少なくとも1625万人が死亡
  • 素人が製鉄を行って大惨事になった
  • 農業生産性が低くなり、食物がなくて大飢饉発生

中国は1953年から第一次五ヶ年計画を行い、ソ連の援助を得て急激な工業化を成功させます。そして、それに次ぐ大躍進政策では、毛沢東とソ連のフルシチョフが考え方の違いで対立してしまいソ連の力を得られず、自力で鉄鋼を生産した結果大失敗します。

鉄の知り方を知らない素人の農家に鉄を作らせたことによって、粗悪な鉄ができあがり、ノルマを達成するために農耕具を溶かしてしまいました。もちろん、農耕具がないので農業の効率が下がります。

他にもさまざまな事が起こって引き金となり大飢饉を招きました。少なくとも1625万人が死亡したと言われています。

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ソ連と紛争を起こす

  • 1956年、ソ連でスターリン批判が起こる
  • 毛沢東はソ連を批判し出し、両国関係は核戦争直前になる
  • 1969年に中ソの国境の珍宝島で紛争発生

1956年にソ連では、フルシチョフがスターリンを批判します。スターリンと関係が良好で自分も指導者であった毛沢東は、ソ連と考え方や国家のスタンスを批判するようになります。

そして、1960年代はその中ソの緊張が最大に高まり、核戦争直前の事件になります。

1964年に中国は核実験に成功して、1969年には中ソの国境である珍宝島の領有権を巡って紛争が起こってしまいます。ちなみに、その後、毛沢東が死んで鄧小平が指導者になり始めた1980年代に中ソ関係は良好になります。

文化大革命で全てが白紙になる

  • 文化大革命:大躍進政策の失敗を巻き返すため、毛沢東が起こした権力闘争
  • 紅衛兵が何もかもを壊して回った
  • 2000万人以上が死亡し、たくさんの虐殺が起こった

大躍進政策が失敗したことによって、毛沢東は失脚しますが、もう一度権力を奪還しようと思って始めたのが文化大革命です。

革命を指導した権力者グループ四人組は、紅衛兵(こうえいへい)と呼ばれる学生や若者を扇動して、知識層を弾圧したり文化財などを破壊したりさせました。その結果、2000万人以上が死亡して、各地で虐殺も発生します。

そして、毛沢東が1976年に死亡したことによって、文化大革命の波は落ち着きます。

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日中国交正常化

  • 当時、日本は台湾と国交があり、日中は非公式な関係だった
  • 日中国交正常化はソ連の覇権主義を批判するものだったので難航

1972年に当時の田中角栄首相が訪中して毛沢東と会談し、日中共同声明で国交正常化を発表します。そして、1978年に鄧小平が来日して日中平和友好条約が締結されます。

日中は戦争しましたが、敗戦後の講和会議であるサンフランシスコ講和会議に、中国は国共内戦のため参加しませんでした。また、当時、中国は中華民国つまり台湾を指していたので日本は台湾と国交を結んでおり、日中は非公式で貿易などを行っていました。

 

一方で世界では、米ソの冷戦が激化して、アメリカがソ連と対立していた中国と接近し、日本も付随して日中国交を樹立して台湾と断交します。

また、日中平和友好条約に「覇権を求めるべきではない」と明記されていたのは、中国がソ連を牽制するためだったので、ソ連が日中平和友好条約自体に反対して条約の締結が難航しました。

最終的に、ソ連を批判するものではないというニュアンスを加えた第三国条項を加えたことで日中国交正常化に成功します。

鄧小平の改革開放

  • 改革開放政策で、外資を徹底的に呼び込んだ
  • 社会主義でありながら市場経済を導入した
  • 今日の中国の発展は改革開放政策のおかげ

中国で文化大革命が起こった後に実権を握った鄧小平(とうしょうへい)は文化大革命で疲弊した経済の立て直しを狙います。その具体策となるのが、1978年の改革開放政策です。

中国国内に経済特区という外資系の資本を呼び込み安い地区を作って、毛沢東が指導してきた地区行政である人民公社を解体し、市場経済を導入しました。

これによって、多くの外国企業が中国に進出して中国は今日まで続くような経済発展を遂げることになります。

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天安門事件!経済は自由だけど政治は独裁

  • 天安門事件:民主化の機運が高まりデモが発生
  • 推定で319人から1万人の死者が出た
  • 世界は中国に経済制裁を加えるが、日本はすぐに制裁を解き援助

1976年と1989年に天安門事件が発生します。特に第二次天安門事件は世界中が弾圧をした中国政府の対応に注目し、経済制裁を中国に課しました。

民主化を求めていた胡耀邦(こようほう)が死んでしまい、それが民主化を求めるデモと共鳴しあって大規模な政治改革のデモとなります。そして、中国政府はデモを洗車等で鎮圧して319人(中国共産党の発表)から1万人以上(英国政府の公文書)の犠牲者が出ました。

その後、天安門事件で世界から制裁を加えられた中国は日本の働きかけによって国際社会に復帰します。

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江沢民から胡錦濤へ

  • 江沢民:反日的、香港返還を経験、三つの代表発言
  • 胡錦濤:親日的、北京オリンピックを経験、格差是正政策

鄧小平の後に指導者となったのは、江沢民(こうたくみん)です。共産主義体制を維持しながら経済成長ができるリーダーとして選ばれました。江沢民は1997年に香港返還、2001年に中国のWTO加盟を成し遂げます。

また、「中国共産党が先進的生産力、先進的文化、最も広範な人民の利益の代表である」という「三つの代表」について発言して、その後に受け継がれる中国共産党の重要性を定義しました。

ちなみに、江沢民は日本に対して歴史問題で強く迫っていたので、この頃に中国で反日感情が大きく芽生えてきます。

 

その後、胡錦濤がリーダーになり、中国は特色を変えます。市場経済より格差是正を目指したことで、市場経済派の江沢民と争いが起きます。また、2008年に北京オリンピックと2010年に上海万博を成功させました。

一方で、日本に対しては穏健的で尖閣領土に対しては相互理解で解決するべきであり、国連の安全保障理事会に日本を加えることに賛成だという考えを持っていました。また、中国のトップとして初めて日本のODAに感謝の意を述べました。

つまり、胡錦濤時代には日中関係はおおむね良好でした。

そして、世界一の大国へ

胡錦濤政権の次に現れたのが、習近平です。

習近平は一帯一路などを提唱し、これまでの中国とは違い世界に積極的に出ていこうとしています。対外では特にアメリカとぶつかり合い、米中貿易戦争や知的財産権の侵害などで争いに発展します。

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また、経済面でも高い成長率を維持しており、中国経済は他の国に比べて発展しています。

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その一方で、軍事力も強化を進めており、軍事費の予算は世界第2位となっています。また、周辺国に対しても威嚇を強めていて、日々中国軍は大きく成長中です。

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しかし、その一方で中国は社会問題として経済格差や人口の高齢化問題を抱えており、これによって中国経済にブレーキがかかってしまうと今までのように軍拡をしたり対外進出を強行したりできなくなります。

今後、どうやって習近平政権がこの国難を乗り越えるのか国内外から関心が集まっています。

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まとめ

今回は中国の現代史についてご紹介しました。

大体の流れが掴めると、中国の行動の意図が分かりますね。

ぜひ、参考にしてみてください。

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