香港と中国の関係と違い!中国返還や文化をわかりやすく解説

今回は香港と中国の関係や違いについて分かりやすくご説明します。

日本から見れば、香港と中国は近い位置にありますが、なぜ大規模なデモなどが発生したのかというと、香港と中国の文化や習慣の違いや両者の関係性に答えがありました。

それでは早速見ていきましょう。

香港と中国の関係 

香港は中華人民共和国特別行政区

香港は中華人民共和国の特別行政区です。中国の広東省に位置しますが、中国のシリコンバレーでおなじみの深圳を境に中国と香港に分かれています。なぜ、別れたのかざっくり言うと香港はイギリスの植民地だったのです。後に中国に戻りました。

中国にいつ返還された?

香港はイギリスから中国に1997年に返還されました。「一国二制度」という中国という一つの国の中で、香港の高度な自治を認めるという条件で中華人民共和国の特別行政区にになりました。

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また、この時に香港の高度な自治は今後50年間は認められるということになっていました。それが守られておらず、今日まで続くデモの原因となっています。

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なぜ中国に返還されるの?

1898年にイギリスは中国に対して、展拓香港界址専条(てんたくホンコンかいしせんじょう)という不平等条約を締結しました。これにより99年間ほど香港の租借が決まり、1997年に期限を迎えたので香港は返還されました。

しかしながら、当時のイギリスの首相であるマーガレット・サッチャーは、大西洋での領土紛争であるフォークランド紛争に勝利して自信を強めて香港をさらに長く統治するつもりでしたが、中国の鄧小平(とうしょうへい)という非常に優れた政治家の交渉によって、香港返還が決まりました。

これを1984年の日中共同声明と言います。

現在の香港と中国の関係性は?

香港は中国の一部でありながら、高度な自治権を有しています。そのため、中国に比べて政治や経済の面でも自由に活動ができます。しかしながら、中国の香港に対する圧力は年々強まっていて、自由が奪われているのが現状です。 

香港と中国の違い

日本人の多くが旅行に行って感じるものも含めて、香港と中国の違いをご紹介します。

香港と中国で公用語が違う

香港と中国語はともに公用語は中国語ですが、微妙に差があります。中国は標準中国語を使いますが、香港では中国語の方言である広東語が事実上の公用語となっており、他に英語も使用します。

なぜ、異なっているのかというと、香港はイギリスの統治下にあったので、中国本土で標準中国語が定められたときにその影響を受けなったからです。

 

また、方言と言っても日本語の標準語と関西弁のような違いではなく、 ほぼ別の言語だと思えるくらいに違いがあります。たとえば、中国語の「ニーハオ(こんにちは)」は広東語で「ネイホウ」と発音します。

ちなみに、香港でも中国語(普通語)はそこそこ通じます。しかし、香港人たちは中国語が嫌いだったり、喋れても喋りたくなかったりするため中国語で話しかけると冷たい態度で返されます。 

 

そして、文字にも違いがあって中国大陸の中国語は簡体字という非常に簡単な文字を使います。その一方で、香港の中国語は繁体字と呼ばれて、台湾と同じ文字を使います。たとえば、簡体字で「车」は繁体字で「車」です。

日本人にとって香港の文字の方がみやすいかもしれません。

日本人が香港に旅行に行く場合、英語で大丈夫です。もし、標準中国語が喋れても人によっては嫌な顔をされます。

トラブルを起こさないためにも、英語でコミュニケーションを取るのが一番です。英語は比較的通じますよ。

交通ルールが違う

中国の車は車線の右側を走ります。一方で香港はイギリスの統治下にあったため日本と同じ左側車線を走ります。 また、中国の大都市に比べて香港の方が運転マナーがよいと言われます。

また、香港の特別な交通風景として2階建てのバスと2階建てトラムがあります。どちらも地元の人に欠かせない交通機関となっており、観光スポットとしても人気です。 特にトラムの駅は、日本の交通機関の設計に比べてかなりギリギリな車間距離になってるので驚くこと間違いなしです。 

ちなみに2018年には、香港と中国を結ぶ港珠澳(こうじゅおう)大橋が完成しました。これにより、香港と中国の経済的関係をより一層強くさせる狙いがあります。この橋を利用する時は、原則として中国の交通規制が適用されで支払いは人民元のみです。

iPhoneの価格が違う

中国大陸でも香港でも iPhone は購入可能ですが、販売されている価格が異なります。中国に比べて香港の方が1割ほど安いです。これは中国には増値税という制度があって、16%ほど値段が引き上げられています。日本の免税制度のように申告すれば11%ほど戻ってきます。

一方で香港では消費税などはなく、街中が免税店のようなものなので安く購入できます。

また、iPhoneの場合は中国と香港ともに、日本のiPhoneと比べて周波数であるバンド11、21、28に非対応です。この周波数を使うauとSoftBank回線は少し痛手です。docomo網で使うと安心です。

住宅環境が違う

中国大陸の人々は広大な土地を持っているため大きな家に住んでいます。それに比べて、香港は世界第3位の人口密度なため、狭い部屋にみんなで一緒に住んでいます。部屋が3畳ぐらいしかないということも当たり前です。また、人口が多すぎるため、高層ビルを建てて人が住めるスペースを確保しています。

香港といえば高層ビルが立ち並ぶ風景が浮かぶのはそういう背景があったのです。

政治と経済が違う

香港は民主主義なのに対して、中国は共産主義です。また経済も香港の自由経済なのに対して、中国は社会主義市場経済です。つまり中国は、政治も経済も中央政府のコントロール家にあるということです。

ちなみに香港の民主主義や自由経済は毎年失われていっています。

物価が違う

香港は物価が高いです。中国大陸は広いので一概には言えませんが、香港から中国に入ると物価の違いに気づきます。最近では深圳もシリコンバレーとして発達してきましたが、それでも近隣の田舎に行くと物価が香港の1/3ぐらいに感じられます。

通貨が違う

香港は香港ドルを使っているのに対して、中国では人民元を使っています。1香港ドルは大体13円で、1人民元はだいたい15円くらいです。もちろん時期によって変動しますが、大体同じくらいだと考えるとよいでしょう。

ちなみにマカオではマカオパタカという通貨が使われていて、香港ドルと同じぐらいの価値です。また、マカオで香港ドルを使用できます。 

使えるSNSが違う

中国大陸ではグレートファイアウォールというネットをブロックするシステムが使われています。そのため、中国ではGoogleのサービス、LINE、Facebook、Instagramなどが利用できません。その代わりに中国独自の検索サービスである百度や、 Twitterである微博が使われています。

その一方で、香港では普通にGoogleのサービスやLINEなどが使用できます。だから香港でSIMカードを買って、中国大陸でグレートファイアウォールの網を抜けてTwitterやFacebookを使う人もいます。

まとめ

今回は中国と香港の関係や違いについてご紹介しました。距離的にはかなり近いですが、 歴史や文化なども異なります。

ぜひ旅行や留学に訪れる際はこの記事を参考にして、 大事なことを覚えるのに役立ててください。

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