【インドネシア経済】成長率推移や発展理由、今後の課題や格差まで解説

インドネシアの経済は数十年後に急成長しておきな市場になると言われています。

実際のところ、インドネシアの経済成長率や今後の見通し、経済の課題はどういったものでしょうか。

今回はそんなインドネシア経済についてご紹介します。

インドネシアの経済成長率推移

IMFによると、インドネシアの経済成長率の推移は以下のようになっています。

また、過去5年は以下のようになっています。

年代 経済成長率
2017 5.07
2018 5.17
2019 5.02
2020 -2.07
2021 4.3

2020年は新型コロナウイルスの影響で、マイナス成長になっていますが、平時ではおよそ5%前後の成長率を保っています。

インドネシア経済の今後の見通しやニュース

インドネシア経済の動向と現状

インドネシア経済は現状、新型コロナウイルスの影響を未だ受けており観光業を中心にまだダメージを受けています。それに伴い、民間の消費も落ち込んでいます。

インドネシアの今後の見通しや展望

インドネシア経済はいかに早く国民がワクチンを打って内需を回復させるかで今後の成長率が決まります。また、ジョコウィ大統領は2021年の経済政策として以下4つを柱に掲げています。

  1. 経済回復の加速
  2. 生産性やイノベーション、競争力向上のための構造改革の推進
  3. デジタル時代への適応
  4. 人口動態変化の活用

この柱に沿ってインドネシア経済は成長するでしょう。

インドネシア経済のレポートやニュースを手に入れるには?

インドネシアの経済の最新ニュースはNNAか、JETROの公式サイトで手に入れるとよいでしょう。

インドネシア経済の課題・問題

インドネシアの経済の課題や問題点は以下のようなものがあります。

  1. インフラの未整備
  2. デモ多発
  3. 経済格差
  4. 自然災害

それぞれ見ていきましょう。

インフラの未整備

インドネシアのジャカルタでは、人口増加と自動車保有者の増加によって深刻な渋滞問題が発生しています。2014年には車の道路占有面積が道路面積を上回るグリッド・ロック問題が発生しています。

また、港ものコンテナの枠が取れなかったり、積み下ろしが順調に進まなかったりする状態が続いており、インフラが物や人の動きを追えていない問題点があります。

デモ多発

インドネシアでは、デモがよく発生します。選挙や法改正などがあった時によくデモが起こり、死者数を出すくらい激化することがあります。また、デモ激化で工場やスーパーが機能しなくなります。

経済格差

インドネシアでは、経済格差や貧困問題が是正されつつありますが、都市部と農村部、そして、地域間の経済格差は未だに大きいままです。

2020年にインドネシア中央統計局は2020年9月の貧困率が10.19%だと発表しました。インドネシア統計局は貧困層を「1ヶ月の消費が36万1900ルピア以下」だと定義していて、日本円に換算すると約3000円以下になります。

1日100円以下の暮らしを強いられているわけです。

 

一方で、地域間の経済格差も深刻です。2018年の国家統計局の発表のデータによると、インドネシアのGDPの約6割をジャカルタのあるジャワ島が占めています。そして、スマトラ島が約2割です。

残りの2割をあとのカリマンタン、スラウェシ、小スンダ、マルク・パプアで分け合っています。格差を是正するために首都移転が行われますが、今後この格差が小さくなるか注目です。

自然災害

インドネシアには、以下のような自然災害があります。

  • 地震
  • 津波
  • 火山
  • 洪水
  • 地滑り
  • 干ばつ
  • 森林火災

さまざまな自然災害のリスクがあり、ひとつ一つが大きな被害をもたらします。犠牲になる人はもちろんですが、自然災害で経済被害が必ず発生するでしょう。

インドネシアが経済成長・発展した理由

インドネシアが経済成長・発展した理由は以下の通りです。

  1. 製造業とサービス業の発展
  2. 内需がインドネシアの経済成長を支えた

インドネシアでは製造業やサービス業が発展し、それに伴って雇用が増大しました。また、所得が増加したため、国内の消費人口も増加したことでインドネシア経済の発展へとつながります。

個人消費がインドネシアのGDPの6割を占めているので、今後も国民の所得が増加すれば大きなマーケットになるでしょう。

インドネシア経済の特徴

華僑が経済を牽引

インドネシアの経済の最大の特徴は華僑が経済を牽引していることです。

2012年のオーストラリア華字紙「澳洲日報」の調査によると、インドネシアの中国系移民の数は750万人で世界1位です。この750万人はインドネシアの人口の3%程度ですが、インドネシア経済の90%を牛耳ると言われています。

マレー系の民族よりもお金に対する意識が強い上に、国際的で仲間意識が強いため経済的成功を納めたと言われています。

経済規模はASEANナンバー1

インドネシアの経済規模はASEANでナンバー1です。世界で見ると、16位に位置しています。

また、人口が世界4位でおよそ2億6800万ほどであり、安定した経済成長をしているのも大きいです。

経済特区を制定

インドネシアは経済政策として、以下の経済特区を制定しています。

  1. Sei Mangkei
  2. Tanjung Lesung
  3. Palu
  4. Mandalika
  5. Galang Batang
  6. Arun Lhokseumawe
  7. Tanjung Kelayang
  8. Bitung
  9. Morotai
  10. Maloy Batuta Trans Kalimantan (MBTK)
  11. Sorong

経済特区では、最大25年に渡って約20%~100%の減税対象になり、原材料の輸入に対する付加価値税が免除になります。

また、外国人の投資家は資産を所有して住居許可を得ることも可能です。

インドネシア経済のおすすめ本

インドネシアの経済を知るには、以下のような本がおすすめです。

インドネシアのことをわかりやすく知るには、マンガでインドネシアのことを学びましょう。

そして、教科書チックに経済の基礎知識を学びたい人には、こちらの本がおすすめです。

インドネシアの経済についてもっと深く知ってこれからの経済を展望したい場合はこちらがいいでしょう。

まとめ

今回はインドネシア経済についてご紹介しました。

これからどんどん成長する期待のある国なのことが分かりますね。

ぜひ、参考にしてみてください。

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