【北朝鮮の基本情報】旅行に行ける?映画や料理、スマホ事情まで解説

北朝鮮(英語名:North Korea、Democratic People’s Republic of Korea)は正式名称で朝鮮民主主義人民共和国(ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく)と言います。

この北朝鮮はいったいどのような国で、どのような文化があるのでしょうか。

基本情報をわかりやすく簡単にご紹介します。

北朝鮮の基本情報

北朝鮮は地図で見ると韓国の上にあり、北朝鮮と韓国の境界線はほぼ北緯38度に沿って引かれています。

また、韓国と北朝鮮は同じ朝鮮民族が住んでおりどちらも同じ言語である朝鮮語を話しますが、語彙や発音が異なります。

北朝鮮に旅行は可能

日本人であっても、北朝鮮に入国可能ですが日本政府は渡航の自粛を呼びかけています。ちなみに北朝鮮は韓国とも国交を結んでいないので、韓国経由で入国はできません。

また、2018年のデータによると、北朝鮮には年間およそ20万人の外国人が訪れており、一番は中国人観光客が多いですが、ヨーロッパからも旅行会社を使って入国することも可能であり、アメリカからも観光客がいます。ちなみに、2018年に360人の日本人が入国しています。

北朝鮮への行き方

  • ロシア経由(空路)
  • 中国経由(空路、陸路)

もし、日本から北朝鮮に向かう場合、国交がないため直行便はありません。北京からロシアのウラジオストクを経由して北朝鮮の首都である平壌(ピョンヤン)に入るのが一般的で
す。

ちなみに、陸路だと中国から国際列車が出ているので、そちらに乗車すると北朝鮮に入国可能です。

北朝鮮の通貨

北朝鮮の通貨は朝鮮民主主義人民共和国ウォンです。

しかし、朝鮮民主主義人民共和国ウォンは通貨の変動が激しいため日常的にはあまり使われていません。市民の日常生活では信頼ができる米国のドルや中国の人民元が使用されてきました。

このような動きを受けて、2020年には北朝鮮の当局は外貨による取引を禁止して、朝鮮民主主義人民共和国ウォンの価値と信頼を高めようとしていると言われています。

観光のルール

北朝鮮に渡航するためには、ビザが必要となっています。また、通常の旅行とは違い、たとえば以下のような点を認識するべきです。

  • 旅行中にガイド兼監視役がつく
  • 金一族の銅像などは必ず正面から写真を撮る
  • 撮影禁止の場所に注意

ちなみに、旅行者であってももし立ち入り禁止内に入れば射殺される可能性があります。2008年には韓国人女性の観光客が兵士によって射殺され、2015年末にはアメリカ人大学生の観光客が北朝鮮で「政治宣伝ポスターなどを盗んだ疑い」で逮捕されて拷問の末昏睡状態になります。

そして、2017年にアメリカに昏睡状態のまま帰国しますがそのまま死亡します。

このような事件も起こっているので渡航の際は気をつけるべきです。

北朝鮮の人口は?

世界銀行の統計によると、2019年時点で2567万人が北朝鮮に住んでいると言われています。

一方の韓国は、2019年時点で5171万人ほど住んでいます。およそ2倍の差があります。

北朝鮮の国旗はどんなの?

北朝鮮の国旗は1948年9月に定められました。

赤と青は朝鮮民族の伝統的な色を表しており、赤は社会主義、青は平和への希望、星は社会主義国家の建設を意味しています。

  • 赤は社会主義
  • 青は平和への希望
  • 星は社会主義国家の建設

北朝鮮でスマホは使える?

北朝鮮でもスマホは使えます。2020年現在では、富裕層の間でスマートフォンが富の象徴となっており、600万人以上がスマホを持っています。

その一方で、北朝鮮の当局は必ず電話を盗聴し録音しています。また、そのデータは3年間政府が保存することになっています。

また、北朝鮮でもキャッシュレスが推進されており、2020年にキャッシュレスシステムが誕生しました。北朝鮮国内では、クレジットや現金なしでスマホさえあれば決済ができると大きなニュースとなっています。

 

そのほか、ゲープアプリやショッピングアプリなども開発されており、中国のスマホをベースにして北朝鮮独自で組み立てられたAndroid端末が流通しています。顔認証や無線充電も対応した端末が出回っているのです。

北朝鮮の映画

北朝鮮でも映画が作成されており、北朝鮮国籍の人物が作成した映画などが日本でも公開されています。代表的な作品には以下のようなものがあります。

  • プルガサリ
  • ワンダーランド北朝鮮
  • 太陽の下で -真実の北朝鮮-

たとえば、1962年に韓国で作成され1985年に北朝鮮でも作成された怪獣映画「プルガサリ」があります。この作品はまだ最高権力者ではなかった金正日(キムジョンイル)が日本おゴジラ映画を作ったスタッフを北朝鮮まで呼んで完成させた作品です。

一方で、北朝鮮を題材とした映画もあります。たとえば、「ワンダーランド北朝鮮」です。韓国出身の女性監督が北朝鮮の普通の人々の暮らしを取材するため、韓国籍を捨ててドイツ国籍を取った上で北朝鮮まで出向いて作成したドキュメンタリー映画です。

そして、もっとリアルな北朝鮮が知りたい方にはドキュメンタリー映画「太陽の下で -真実の北朝鮮-」がおすすめです。

ロシアの映画監督と北朝鮮政府の合作ですが、途中で北朝鮮が仕込みの演出をしていたことが発覚して、隠し撮りをして演出のない映像を撮って映画に仕上げました。仕込みの演出を超えた本当の北朝鮮をみたい場合には必見です。

北朝鮮の料理

北朝鮮の有名料理は以下のようなものがあります。

  • 平壌冷麺(ネンミョン)
  • 開場湯飯(ケソンクッパ)
  • マンドゥ(北朝鮮の餃子)

特に平壌冷麺と開場湯飯は北朝鮮を代表する料理です。そして、マンドゥはモンゴルの方から中国を経て伝わった餃子です。中国の餃子とも形が少し異なっているのも特徴的です。

また、北朝鮮に行かなくても世界各国に平壌レストランが存在するため、こちらでも北朝鮮料理を食べることができます。

ちなみにビビンバは韓国の料理で、韓国の料理に比べて味が薄くて上品でシンプルなのが北朝鮮料理の特徴です。そのため、北朝鮮のキムチの方が味が薄くてさっぱりとしてそこまで辛くありません。

まとめ

今回は北朝鮮の基本的な情報についてご紹介しました。

意外と知られていない、北朝鮮ですが調べてみればいろいろなことが分かります。

旅行者でも独特のルールを守らなければならなかったり、映画や料理の文化も栄えていたりします。

ぜひ、参考にしてみてください。

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