【南北朝鮮統一問題】いつ?したらどうなる?メリットや可能性を解説

南北朝鮮の統一は韓国と北朝鮮がひとつの国家になることです。

しかしながら、朝鮮戦争が今でも継続している上に、韓国と北朝鮮の間にさまざまな問題があって統一には至っていません。

そこで今回はこの朝鮮統一問題について、可能性やメリット、デメリットなどについてわかりやすく説明します。

南北朝鮮の統一問題とは

日本の近くには朝鮮半島があり、そこには韓国と北朝鮮の二つの国が存在します。

同じ朝鮮民族ですが、イデオロギーの違いや周辺国の思惑もあって統一ができないままです。また、北緯38度によって境界線が定められているので、南北で家族が別れて暮らせないままの人もいます。

南北が分断された原因

朝鮮半島が分断された理由は1950年から1953年にかけて発生した朝鮮戦争が原因です。

北朝鮮と韓国は同じ朝鮮民族ですが、ソ連の援助を受けて金日成が建国した北朝鮮と、アメリカの支援を受けて李承晩が建国した韓国で争いが起きました。イデオロギーや国家思想の違いがあって南北はまともに交流することがないまま、今日まで分断が続いています。

南北朝鮮が統一される可能性

いつまでに朝鮮半島は統一するのか

韓国の文在寅大統領は2019年に、遅くとも2045年までに南北朝鮮を統一するという構想を発表しました。そして、2032年に平和の式典であるオリンピックをソウルと平壌で共同開催することを目標としています。

しかし、韓国のリーダーは選挙で変わるのでこの考えも変化する可能性もあり、北朝鮮は最初から統一の意思がないかもしれないのでこの目標通りに計画が実行されるかは不明です。

南北統一旗とは?

南北統一旗とは、南北の統一を願って描かれた旗で韓国と北朝鮮の地図が描かれています。初めて公になったのは、2000年9月に開催されたシドニーオリンピックの時で、閉会式の時に韓国と北朝鮮の選手団がこの旗を持って入場していました。

また、このオリンピックの前の同年6月に当時の韓国の金大中大統領と、北朝鮮の金正日総書記の南北首脳会談が初めて行われて宥和ムードが広がっていました。

ちなみに、2018年の平昌オリンピックの時にもこの旗がまた使われましたが、竹島が旗に入っていたので日本政府は抗議をしています。

南北朝鮮統一が無理な理由

韓国と北朝鮮が統一するためには、朝鮮戦争の休戦と北朝鮮の非核化が重要です。しかし、北朝鮮は非核化をアピールする一方で核開発やミサイル発射を推し進めておりうまく行っていません。

また、韓国と北朝鮮が統一するには、以下のような問題を乗り越えなければなりません。

  • ロシアや中国の反対
  • 韓国と北朝鮮の経済格差
  • 統一後の体制問題

それぞれ詳しく見てみましょう。

ロシアや中国の反対

朝鮮半島が統一されると、ロシアと中国が反発する可能性があります。

韓国と北朝鮮が統一されるには、朝鮮戦争の終結が大前提ですが、今は休戦状態で戦争は継続中です。

その背景には、中国やロシアの思惑があり、もし北朝鮮がなくなれば中国とロシアが国境を接するのは北朝鮮ではなくて韓国になるかもしれません。

そうなるとアメリカの軍事基地がロシアや中国のすぐ隣に配置される可能性があります。そうなれば脅威なので簡単には中国やロシアは緩衝帯である北朝鮮の解体を望まないのです。

韓国と北朝鮮の経済格差

北朝鮮と韓国が統一した場合、韓国が主導で北朝鮮を引っ張ることになります。なぜならば、北朝鮮に比べて韓国のほうが圧倒的に経済力があり、北朝鮮の30倍以上の1人あたりのGDPの数値を誇っているからです。

そうなると、実質的に韓国の国民が北朝鮮の国民を食べさせてあげることになります。人口比で計算すると、韓国国民2人が1人の北朝鮮人を養う計算になります。

よく朝鮮半島の統一モデルとして東西ドイツの統合が引き合いに出されます。しかし、人口比で見れば西ドイツの4人が1人の東ドイツ人を養えばよかったので、状況が全く異なります。

果たして、そこまで経済負担を抱えても朝鮮統一を韓国の国民が望むかどうかに注目が集まっています。

統一後の体制問題

朝鮮半島が統一しても、誰が指揮権を持つのかはっきりと定まっていません。両者が納得行くような体制に定まるまで時間と労力が必要です。

韓国の文大統領は連邦国家を朝鮮半島に作ることを提案しています。

韓国と北朝鮮という国があって、その上の政府として連邦政府を作ります。

そして、連邦政府で朝鮮の国防や外交に関することを議論します。これだと北朝鮮の体制は維持可能ですが、今までとあまり変わっていないという反発の声があって何が一番よい統治体制なのか意見がまとまっていません。

朝鮮半島が統一した最悪なケース

韓国と北朝鮮が統一されると、世界一の反日国家が生まれる可能性があります。両国家とも朝鮮民族が大部分を占めて反日的思想があります。

そして、北朝鮮の核技術がそのままもし北朝鮮に残っていて統合した場合、韓国にもその技術が行き渡ります。朝鮮半島は核を所持する大国となり国家としての振る舞いも変わるかもしれません。また、日本に対してより強硬な姿勢となるでしょう。

南北朝鮮統一後のメリットとデメリット

朝鮮半島が統一された場合のメリットとデメリットは以下の通りです。

  • メリット
    国内市場開拓、資源の獲得、離散家族問題の解消
  • デメリット
    韓国側の経済負担が増える、地域の不安定化を招く可能性あり

この中で地域の不安定化とは、日本に対して強硬な姿勢を示してくることに加えて、朝鮮戦争が終結したことで在韓米軍が撤退して力の空白ができることなどが挙げられます。

まとめ

今回は南北朝鮮の統一問題についてご紹介しました。

朝鮮半島は、朝鮮戦争からずっと分断されたままで、経済や格差問題が残っているので統一が難しいままです。

この問題は日本の安全保障にも関わってきます。ぜひ、参考にしてみてください。

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