【なぜ日本は韓国併合したのか】朝鮮王朝が滅びた理由をわかりやすく

日本が朝鮮半島を統治する前まで、朝鮮半島には朝鮮王朝がありました。

しかし、この王朝は滅びることになります。なぜ、朝鮮王朝は滅び日本は朝鮮半島を統治するようになったのでしょうか。

簡単にわかりやすくご説明します。

韓国併合とは?わかりやすく解説

韓国併合(日韓併合)とは、1910年に起こったできごとで、日本が朝鮮半島を統治するようになりました。

清やロシアの脅威から身を守るために日本は朝鮮半島の独立を守っていましたが、日本が朝鮮を保護国化しても統治が上手くいかなかったため、韓国併合を行いました。

 

韓国併合を詳しく知るためには、それまでの時代背景が重要です。詳しく見てみましょう。

朝鮮王朝とは

簡単な歴史

朝鮮王朝とは、1392年から1897年まで朝鮮半島に存在していた国家です。李成桂(りけせいけい)が1392年に建国しました。1403年に明の永楽帝から国家と認定されて、1443年に日本の室町幕府とも通称関係を築きました。

そして、1446年に訓民正音(ハングル)が公布され、儒教が国家の理念として重要視されるようになります。

その後、16世紀末には、豊臣秀吉が朝鮮に侵略し、一時期は平壌(ピョンヤン)を支配して、1598年に豊臣秀吉が死亡するまで争いが続きます。そして、中国では清王朝が始まり、1637年に清と朝鮮が戦争した結果、朝鮮半島は清王朝に従属することになります。

 

19世紀に入ると、ヨーロッパ各国がアジアに進出してきます。朝鮮王朝は鎖国政策を取りますが、1875年に起こった日本と朝鮮の小競り合いである江華島事件をきっかけに、1876年に日朝修好条規が結ばれて開国します。

それから1910年の日韓併合で日本の領土となるのでした。

なぜ朝鮮王朝は滅びたのか

朝鮮王朝が滅びた理由は日韓併合が直接の原因ですが、その背景には清やロシアといった関わりもありました。

日本による朝鮮開国は清の怒りを買った

1876年に朝鮮王朝は開国して独立国になりますが、それまで朝鮮を従属させていた清王朝の怒りを買うことになります。

その結果、以下のような勢力が朝鮮にできます。

  • 独立党:日本の明治維新を見本にして開国をしたい
  • 事大党:清王朝に従属したい

独立党の中心人物だったのが、福沢諭吉とも親交があった金玉均(キムオッキュン)で、1884年に甲申事変(こうしんじへん)というクーデターを起こして日本のような近代国家の樹立を試みます。

しかし、清の干渉を受けて失敗してしまい金玉均は日本に亡命します。

 

一方の事大党は、朝鮮国王である高宗の妃の閔妃(びんひ)と閔妃の一族の支援を受けていました。閔妃一族には、伝統的な「小国は大国に従うべき」という考え方があったため、清に従うことを支持していたのです。

ちなみに、閔妃は一時期日本を見習って開国を進めていましたが、清王朝の助けを借りて政権を維持して清に傾くようになります。

朝鮮を巡って日本と清が争った「日清戦争」

1984年、農民の生活が苦しくなり西洋文明の反発が強くなって、反キリスト教の東学という宗教団体の全琫準(チョンボンジュン)が農民を煽って甲午農民戦争を起こします。これに対して日本と清は出兵しますが、両国の対立になり1894年に日清戦争に発展します。

そして、日清戦争に日本が勝利した結果、朝鮮の完全な独立を獲得して清による干渉を締め出すことになります。1897年に朝鮮は大韓帝国を名乗るようになりました。

ちなみに、日清戦争の下関条約で遼東半島・台湾・澎湖諸島の割譲に成功します。

清がいなくなって、ロシアが朝鮮を狙い出す

19世紀前半にロシアはオスマン帝国とクリミア戦争をして破れて東アジアに目を向けるようになりました。特に1891年にシベリア鉄道を建設してから極東進出に積極的になり、日清戦争で遼東半島を手に入れた日本に対して返還(三国干渉)を求めました。

1900年に中国で反キリスト、排外主義運動の義和団事件が起こり、英米仏露日が鎮圧します。

義和団事件後もロシアは中国から撤退しなかったので、満洲を支配され次第に朝鮮半島までロシアが進出することを遅れた日本は、同じくロシアを警戒するイギリスと1902年に日英同盟を結び警戒します。それから1904年に日露戦争が発生して日本が勝利しポーツマス条約を結びます。

 

ポーツマス条約では、日本は樺太の南半分、南満州鉄道の利権を譲り受けて、韓国に対する日本の権利が認められました。

なぜ日本は朝鮮併合をしたのか

日清戦争と日露戦争を経て、日本は朝鮮に第一次日韓協約を結ばせて、日本が朝鮮国内の政治に関わるような仕組みを作り上げます。そして、1905年に桂=タフト協定をアメリカと結んで、アメリカのフィリピン支配と日本の朝鮮支配を確認し合います。

そして、第二次日韓協約を結び、韓国統監府を作らせます。これで日本は韓国の政治を行うようになりますが、これに起こった当時の韓国皇帝の高宗はハーグ密使事件で、「日本から侵略されている」と国際社会にアピールします。

しかし、国際社会はこれを問題視しませんでした。

 

一方の日本の伊藤博文は初代韓国統監となって、韓国を保護国化したまま韓国の独立を保つつもりでした。なぜなら、日露戦争は朝鮮の独立を保つために行われたもので、辻褄が合わなくなるためです。

しかしながら、朝鮮では経済的な発展が見込めなかった上に、ハーグ密使事件のようなことがあったため、日本国内で伊藤博文を批判する声が聞こえます。次第に朝鮮を併合するべきという声が上がるようなり、桂太郎や小村寿太郎といった人物なども支持します。

 

そして、第三次日韓協約を結びます。1909年には、朝鮮併合が閣議決定されるのでした。また、1909年に伊藤博文が満洲で朝鮮民族主義者に射殺され、一方で、韓国国内の親日団体である一進会が「韓日合邦を要求する声明書」を表明して、日韓の合併を申し出ました。

ただし、この申し出は日韓が対等な位置関係であることが前提であったため、拒否されています。

1910年8月22日に「韓国併合に関する条約」が結ばれて、日韓併合が実現します。

まとめ

今回は朝鮮王朝が滅びた理由となぜ日本は朝鮮を併合したのかを解説しました。

清やロシアの脅威から身を守るために日本は朝鮮半島の独立を守り、事実上の朝鮮統治が上手くいかなかったので、日本国内から韓国併合の圧力も高まって日韓併合となりました。

ぜひ、参考にしてみてください。

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