中国と台湾の関係をわかりやすく解説!台湾問題や独立できない理由は

ニュースで「台湾を巡って戦争が起こりそう」だと耳にしますが、なぜ戦争が起こりそうなのでしょうか?

また、なぜ中国はそこまで台湾を手に入れたいのでしょうか。なぜ台湾と中国は対立しているのでしょうか?

そこで今回はこれらについて、中国と台湾の関係などと一緒にわかりやすく解説します。

台湾問題とは

中国とは?中華人民共和国と中華民国のどっち?

台湾問題は「ひとつの中国」を巡って、発生した問題です。

みなさんは中華人民共和国と中華民国のふたつを聞いたことがあると思います。

中華人民共和国

中華人民共和国は、我々が中国と呼んでいる大きな大陸の領土を持った国のことです。

中華民国(台湾)

一方で、中華民国とは台湾のことです。台湾は島の名前であり、国の名前を中華民国と名乗っています。

中華人民共和国と台湾の違いがわかったところで、台湾問題に戻ります。

とても簡単に言うと台湾問題はどちらも自分が中国だと思っていて、どちらが本物なのか譲らないことから発生した問題です。

ただし、厳密に言うと、この解釈は台湾の中では変容しつつあります。

台湾問題が発生した理由

台湾問題が発生した理由は、中国共産党と中国国民党のどちらが中国を統治するのかを巡って発生しました。

これについて、台湾問題発生に関して重要なできごとなのが以下の年表です。

1912年 中華民国の建国
1919年 中国国民党、中国共産党結成
1945年 日本が敗戦、台湾を手放す
1946年 国共内戦
1949年 中華人民共和国建国、中華民国が台北に遷都

ひとつの中国問題が発生した背景には、歴史的な問題がありました。中国大陸では、1911年に清という王朝が辛亥革命によって倒されます。そこで1912年にできたのが、中華民国です。

そして、政治を動かす政党として中華民国を建国した孫文が中国国民党を1919年に結成します。同じように1919年に中国共産党という政党が結成されます。

しかし、中国国民党と中国共産党は一時期協力状態にありましたが、思想などの面で仲が悪かったのです。その後、日中戦争を経て、中華民国は米英側として第二次世界大戦に参加して勝利します。

ちなみにこの頃、台湾を支配していたのは日本でした。

 

世界大戦が終結すると、中国国民党と中国共産党の仲の悪さが明らかになり、1946年から内戦を開始します。中国国民党は日中戦争で疲弊していたのに加え、中国共産党はソ連の援助などを受けて、中国共産党は中国国民党を中国大陸から追い出します。

そして、中国にふたつの世界のパラレルワールドが生まれます。1949年10月1日に中国共産党は中華人民共和国を中国大陸で建国します。1949年12月7日に中華民国は台北に遷都して、中国国民党は台湾の実効支配を本格化させます。その時には、日本は敗戦しているので、台湾からいなくなっていました。

しかし、両方が実効支配している場所が変わっても。中国国民党と中国共産党の思想は変わりませんでした。

それから、中華民国側の中国国民党は「いつか中国大陸全土を支配したい」という野望と、中国共産党は「自分たちこそが中華民国を継承していて台湾も自分の領土だ」という思いが錯交して両方が睨み合って台湾問題に発展しているのです。

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現代の台湾問題

現在の台湾問題は、中国国民党と中国共産党が台湾と中国本土をどちらが支配するのかで、争っているのではなく、中国共産党が台湾に対して圧力をかけて併合しないことにシフトしています。

冷戦の時代には、「本当の中国はどちら」という想いで中華人民共和国と中華民国は争っていました。しかしながら、徐々に問題のポイントはズレていっています。昔は台湾が中国に攻め込もうとする力がありましたが、現在では力関係が全く異なり、中華人民共和国の方が圧倒的に強いです。だから台湾では、いかにして中華人民共和国の侵攻や攻撃を防ぐのかというのが台湾問題の重要部分になっています。このあたりを台湾はアメリカと連携しながら国防を強めています。

 

また、中国国民党と中国共産党がバチバチに睨み合っていた時代から変わって、台湾人は、どちらが中国かという対立構造とは関係ない、純粋に台湾に生まれた台湾人しての国家を歩もうともしています。つまり、中華民国を捨てて「台湾」という国家としてスタートを切る動きがあります。

もちろん、中華人民共和国から見ると、自国の領土が独立しようとしているので非常に面白くないので押さえつけようとしています。

台湾問題は意外なところに飛び火

台湾と断交する国が増えています。最近では、太平洋の国々が中華人民共和国と国交を樹立して、台湾つまり中華民国と断交しています。この背景には「中国はどちらかひとつ」という考えがあり、国交を樹立する国にその選択を迫っているのです。ちなみに日本も中国と国交を結び、台湾と断交しています。

そして、2020年に流行した新型コロナウイルスの諸問題では、台湾のWHOの加盟も話題になりました。台湾がWHOに入れないのは、すでに中国がいるからです。中国が、中国は自分だけだと主張するため、台湾は国連にも入れないためWHOにも加盟できないのです。このあたりには中国の圧力がかかっていると言われています。

台湾に一国二制度は通用しない

92年コンセンサスとは

台湾(中華民国)と中国(中国共産党)の間には92年コンセンサス(92共識)というものがあります。これは、「中国はひとつだということは認める。しかし、ひとつの中国が何を指すかは各々の解釈に委ねる」というものです。これは1992年に中台双方の窓口機関の事務レベルでできあがったとされています。

そのため、非常にあやふやなもので、合意文書が存在しないため、台湾総統の蔡英文(さいえいぶん)は92年コンセンサスは存在しないという立場を取っています。

中国は一国二制度を提案

北京側は92年側コンセンサスにもとづいて、台湾に一国二制度を提案してきました。つまりひとつの中国(中華人民共和国)のもとで、台湾を統一しようと言ってきたのです。そももそも、一国二制度は香港が中国に返還された時に提案されたものです。香港を民主主義のまま、共産党独裁の中国が統治しようとしました。

しかし、香港ではデモが起こり、一国二制度は崩壊したと言われています。それを台湾側から見ると受け入れることはできません。また、蔡英文総統は中国は民主主義ないこと、人権に対して不寛容であること、台湾への武力行使を放棄していないことを理由にして、一国二制度をつっぱねています。

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なぜ台湾は独立できないのか

台湾が独立できないのは、もし独立すると中国との戦争になるからです。

台湾はすでに政府があって選挙も行っているので、独立国としての体裁は保っています。しかし、それでも台湾が独立を宣言すれば中国と戦争になってしまいます。

なぜならば、中国は昔から「台湾が独立するような素振りを見せると、武力で鎮圧する」と言ってきました。今の巨大な中国を見れば、武力で台湾は押し潰されてしまいます。それを避けるために実質的な独立国としての機能を保ちながら、それ以上の独立を求めていません。

ちなみに、中華人民共和国では、2005年の全国人民代表大会にて、「反分裂国家法」が制定されました。これは台湾が独立を宣言すると、武力で鎮圧するのを正当化する法律です。そのため、独立宣言は、中国との全面戦争をスタートするのと同じなのです。

まとめ

台湾問題は中国大陸における、中国共産党と中国国民党の問題であることを理解していただけましたか?また、中国は一国二制度をチラつかせて台湾を統一しようとしていますが、武力行使のオプションも捨てていません。

ぜひ、台湾を理解するので重要なので参考にしてみてください。

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