中国文化といえば?特徴・歴史的な文化遺産からマナーまで解説

中国には雄大な文化があると言われています。

この中国文化の特徴や歴史は一体どういうものなのでしょうか。また、周辺国の文化とはどういった違いがあるのでしょうか。

中国の文化遺産と合わせて簡単にわかりやすく解説します。

中国文化の特徴

食文化

中国は広いので中華料理と言っても、地域によって大きな差があり、食べ物も違います。

  • 北京料理:寒さに耐え抜くための肉料理や濃い味付けが特徴
    北京ダック、ジャージャー麺など
  • 四川料理:寒暖差が大きく食欲を促進させる辛い料理が特徴
    麻婆豆腐、坦々麺など
  • 上海料理:海に面しているので魚を使った料理が多いのが特徴
    上海ガニ、酢豚など
  • 広東料理:温暖な地域であっさりした味の料理、フルールも多いのが特徴
    ワンタン麺、シューマイなど

ちなみに日本でよく見かけるコンビニの肉まん、中華街のゴマ団子や小籠包は広東料理です。

また、その他にももっと細かく分けた中国八大料理というカテゴリがあったり、内モンゴルやチベットの少数民族は乳製品を使った料理を作っていたりします。

中国の日常料理

中国では、屋台が発展しています。そのため、屋台で朝ごはんを食べて出勤するというの普通です。また、家庭では炒め料理が多く、他人を家に招く時はたくさんの料理を用意することがおもてなしだと考えられています。

中国の伝統行事

中国の伝統行事には以下のようなものがあります。

  • 旧正月、春節(1月下旬から2月中旬)
    中国の正月であり大型連休、家族と過ごすか海外旅行をする。民族の大移動が起こる
  • 清明節(4月5日前後)
    中国のお盆、お墓の前でお金を燃やす。墓参り後に宴会を行う
  • 国慶節(10月1日)
    中国の建国記念日。1週間程度の休暇で帰省や旅行へ行く。爆竹が鳴る。

日本と似ていますが、旧暦で休日が定められていたり、行事の日に行うことも違います。

中国の伝統衣装

漢服とチャイナドレスは違う

漢服は漢民族の伝統的な衣装であり、チャイナドレスは清の支配層だった満州族の衣装と西洋の服装を混ぜてできたものです。

そのため、現在の中国は漢民族が支配層なので、チャイナドレスは歴史的な民族衣装ではありません。漢服は唐や宋、明の時代のも着られていた漢民族の歴史ある衣装なので、中国ではこちらの衣装を着る人が増えているのです。

中国のマナー文化

中国の代表的マナーには以下のようなものがあります。

  • 食事は残す
  • 箸は横ではなく縦に置く
  • 誕生日は誕生日を迎えた人がもてなす

きれいにご飯を食べると、「料理が足りなかった」というメッセージになるので、ご飯は残します。また、渡し箸のマナーは中国になく、箸は縦に置きます。

そして、誕生日を迎えた人が周りの人たちを自腹で食事などに誘います。

周辺国との文化の違い

ここでは、中国と東アジアの国々の文化を比較します。

台湾と中国の文化の違い

中国と台湾は同じ漢民族が民族構成の大部分を占めていますが、以下のような文化的な違いがあります。

  • 言葉は同じでも文字が違う
  • インターネットのサービスが違う
  • 中国は派手、台湾はやや日本よりの地味なファッション

中国も台湾も中国語を話しますが、中国では簡体字、台湾では繁体字が使用されています。繁体字の方が伝統的な文字で難しいです。

中国ではFacebookやLINEなどは使用できませんが、台湾では基本的になんでも使えます。

中国では赤など原色の派手なファッションをした人が多いですが、台湾はもう少し抑えた色合いのファッションをしています。日本のファッションの影響も受けているため、どこか日本人っぽくて華美ではありません。

日本や韓国との文化の違い

中国、韓国、日本の文化を比べてみると以下のような違いがあります。

  • 日本よりも中韓の方が家族主義
  • 日本以外ははっきり物事を言う
  • 辛い日本料理がない

中国や韓国では日本以上に家族の意見を尊重します。たとえば、韓国では子供の将来は親が決めたり、中国では儒教の教えが一番強いこともあって家族の絆を重要視します。

中国では、言いたいことをストレートに発言します。韓国でも同じですが、少し相手次第で遠回しの言い方になります。ちなみに、中国はメンツ文化といって、メンツを気にするので人前で怒られたり恥をかいたりすることを嫌います。

中国の麻婆豆腐や韓国のキムチのように、日本には激辛の料理がありません。日本では辛い調味料として唐辛子が使われていましたが、あくまでも魚や野菜の本来の味を消さない程度に嗜むものとして使われてきたので、辛さが主役になる料理がなかったと言われています。

中国の歴史的文化

日本に影響を与えた歴史的文化

日本に影響を与えた中国の歴史的文化には以下のようなものがあります。

  • 茶道文化
  • うちわ(団扇)
  • こどもの日

茶道文化

日本でお茶は鎌倉時代の頃に多く飲まれるようになりました。

栄西(1141〜1215年)は中国の宋からお茶の種子を持ち帰り、日本各地に蒔きました。また、茶道についても日本に広めます。

ちなみに、畳は日本で生まれたものですが、それがこの喫茶文化と融合して日本の茶道ができました。

うちわ(団扇)

中国でうちわが生まれ、うちわが中国に伝わってきました。そして、うちわが日本でアレンジされてせんす(扇子)ができました。

折り畳みできるせんすは、日本で生まれて中国にも伝わって逆輸入しました。

こどもの日

中国には端午の節句(たんごのせっく)という行事があります。春から夏の変わり目を表す日ですが、同時に季節の変わり目の風邪の予防意識を高める日でもありました。それが転じて、男の子の元気な成長を願う行事となったのです。

そして、江戸時代に入って武家の間で鯉のぼりが上がるようになります。

ちなみに、鯉のぼりは日本文化ですが、中国の伝説も関わっています。

中国の黄河には激流の箇所がありました。その激流を登り切った魚は竜になれるという伝説があって、この関所を登竜門と言います。それで、鯉が青空を泳がせる姿の鯉のぼりが広まりました。

歴史的な遊びはある?

中国には以下のような歴史的な遊びがあります。

  • 毽子(ジェンズ)
  • 跳皮筋(ティアオピージン)
  • 丟沙包(ディウシャーバオ)

簡単に見てみましょう。

毽子(ジェンズ)

毽子は羽子板の羽根のようなものを蹴り合う遊びです。複数名で向かい合って蹴り合い、落とした方が負けというルールです。

漢の時代から始まり、2000年以上の歴史があります。

跳皮筋(ティアオピージン)

跳皮筋はゴム跳びです。歌を歌いながらリズムに合わせてゴムの間をステップします。ゴムの高さを変えることで難易度のコントロールも可能です。

丟沙包(ディウシャーバオ)

丟沙包は中国版のドッジボールです。米や小豆を布に詰めたものを使いますが、お手玉としても遊びます。

特に上海では丟沙包のドッジボールの方が主流で、投げられて当たったら退場というルールです。

中国文化遺産の場所一覧

中国の代表的な文化遺産を一覧にして場所をまとめました。

文化遺産名 場所
万里の長城 北京市
武陵源 湖南省
莫高窟 甘粛省
天壇 北京市
頤和園 北京市
秦始皇帝陵及び兵馬俑 陝西省
黄龍の景観と歴史地域 四川省
黄山 安徽省
雲崗石窟 山西省
開平の望楼群と村落 広東省

この中で一番有名なのは北京近郊にある万里の長城です。北方の異民族が中国に侵攻してくるのを防ぐために、紀元前214年、秦の始皇帝によって建設されました。

また、中国の文化遺産は、文化大革命によって数多くが破壊されています。

まとめ

今回は中国の文化についてご紹介しました。

食文化から伝統文化まで非常に幅が広くて、日本との違いや与えた影響もあって面白いですね。

ぜひ、参考にしてみてください。

最新情報をチェックしよう!